暮らしを楽しむ
「ヤタロウズ・ノート」

──── オイシサノストアでは、松浦弥太郎さんがずっと使っている篠原紙工のノートをオリジナルでつくらせてもらいました。「ヤタロウズ・ノート」の使い方やこだわりについてお聞きしました。



松浦弥太郎
「ヤタロウズ・ノート」は、ぼくが長年使ってきたものをさらに使いやすくしたものです。リング式の小さなノートで、自分自身と向き合い、マネジメントできるツールになっています。予定ややるべきことのリストだけでなく、日々の生活における不安や、忘れてはいけない約束、さまざまな判断のためのメモとしても役立つ。少し大げさかもしれませんが、これはぼくにとって“発明”だなと思いました。

もしかすると、これはぼくだけでなく、ほかの人にも役立つのではないか。長年の経験から発見し、考え抜いて生まれたこのノートはきっと誰かの助けにもなるはずです。だからこそ、ぼくだけのものにせず、その使い方や考え方も含めて商品化し、みなさんに届けたいと思いました。

オイシサノトビラ
みなさん、すぐには松浦さんのように書けないかもしれません。なにか書くコツはありますか?

松浦弥太郎
まずは、予定を書くことからはじめるのがいいと思います。書いたらぼくは机に立てかけて使っています。いつも目に入るところに置いておく。そんなふうに視覚的に楽しむ工夫をすると、より愛着が湧くものです。
ボールペンや鉛筆でシンプルにチェックしていくのもいいですが、カラフルなマーカーを使うと、もっと楽しくなります。やることを終えたら、線を引いて消していく。その小さな達成感が、うれしさにつながるんです。

このノートに決まった使い方はありません。one way ではなく、free way で自由に使ってほしい。だからこそ罫線を入れずにブランクにしました。ぼく自身も、いつもブランクのページにメモを書き込んでいます。 また、ページごとに自分なりのタイトルをつけるのもおすすめです。たとえば「reminder」「don’t forget」「things to do」。スケジュールは reminder、やるべきことは things to do、といった具合に、自分の言葉で分類する。書き出すことで、自分の考えが整理されていきます。

オイシサノトビラ
たとえば「今週のスケジュール」などでもよさそうですね。

松浦弥太郎
そうですね。使いこなすのは決して難しくありません。使い方は自由。なにか忘れているんじゃないかという不安は、誰にでもあります。このノートが手元にあることで、気持ちが楽になりますよ。ぼくは一日に何度も見直します。

オイシサノトビラ
書いておくことで、心の安心につながるんですね。 表紙には、「きほんさん」のイラストを3種類いれていただきました。

松浦弥太郎
このノートは、仕事だけでなく暮らし全体に役立つツールなので、「くらしのきほん」のキャラクターである「きほんさん」を表紙にしました。「きほんさん」は、ちょうちょを眺めたり家事をしたり寝たりしている姿が描かれています。

ちょうちょのイラストは、ぼんやりと思いにふける時間を象徴しています。表紙ごとに使い分ける必要はないけれど、「働くのも、寝るのも、考えるのも、すべて大切なこと」というメッセージを込めています。

「くらしのきほん」とは、くらしのすべてを楽しむこと。仕事も遊びも、料理や掃除も、すべてを前向きに楽しむために、このノートを活用してほしいですね。

松浦弥太郎
篠原紙工のノートはリングが斜めになっているのがポイント。立てることができるし、開いたままにしておくこともできます。

オイシサノトビラ
手のひらサイズなのも、とても使いやすいですね。

松浦弥太郎
そうなんです。大きいと持ち運びや置き場所に困るし、毎日使っていると、どんどん増えていきますからね。ぼくはこのノートを捨てることはしません。ある種、究極の“小さな日記”でもあるんです。
大きいノートは場所をとるけれど、このサイズなら10冊並べてもコンパクト。そこに積み重ねが生まれることが、またいいんです。

オイシサノトビラ
ただのメモではなく、とっておきたくなるのもいいですね。その日の出来事や気づき、やることが記されたシンプルな日記のようなもの。

松浦弥太郎
TO DO を書く、やることリストでありながら、書き足していくこと自体がよろこびや感謝につながるもの。自分の考えや気づきが形として残り、それが増えていく。それはお金では買えない大切なものです。 実際、ぼくもさまざまな仕事をするなかで、このノートに助けられています。自分を見失わずにまっすぐ歩むための、心強い相棒のような存在です。

オイシサノトビラ
暮らしを楽しむヒントに「ヤタロウズ・ノート」を取り入れて、自分らしい生き方を見つけてもらいたいですね。

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